小、中、高校理科必修用語辞典
理科用語
必修用語辞典
(小・中・高別)
No 五十音 用語 小学校の解説 中学校の解説 高校の解説
1 アイソトープ 同じものでもちょっとちがう中身のおかねのようなものです。 同じ元素で、重さだけちがう原子のことをアイソトープ(同位体)といいます。 原子番号は同じだが質量数が異なる同位体。放射性を示すものも多く、医療や年代測定に利用される。
2 アルカリ ものをとけやすくする水のなかみです。 水にとけると水酸化物イオンを出す性質の物質。リトマス紙を青くします。 水溶液中でOH?を放出する物質。塩基のうち水に溶けやすいものをアルカリと呼び、pH>7を示す。
3 アンモニア つんとするにおいの気体です。 窒素と水素でできた気体で、水にとけやすくアルカリ性を示します。 NH?。無色刺激臭の気体。水に溶けてNH??を生じ、弱塩基性を示す。肥料や薬品原料に利用される。
4 イオン 目に見えない小さいつぶです。 原子が電子を出したりもらったりして、電気をおびたものです。 電子の授受により正または負の電荷を帯びた粒子。溶液中で電解質が解離してイオンになることが化学反応で重要。
5 遺伝子 (小学校では扱わない) 生物の体の形や性質を決めるもとで、親から子へ伝わります。 DNAの特定の塩基配列で、タンパク質の情報を持つ単位。遺伝情報の伝達や発現調節の役割を果たす。
6 エネルギー ものをうごかす力のもとです。 仕事をする力のもとで、いろいろな形に変わります。単位はジュール(J)。 物理量として仕事の能力を表す。運動、位置、熱、電気など様々な形があり、エネルギー保存則に従う。
7 オームの法則 (小学校では扱わない) 電流は電圧に比例し、抵抗に反比例する法則。V=IR の式で表されます。 電圧Vと電流Iの関係を示す基本法則。抵抗Rが一定なら V=IR の直線関係を持ち、電気回路解析の基礎となる。
8 重さ ものがどれくらいおもいかをあらわすことです。 物体にはたらく重力の大きさをいい、単位はニュートン(N)です。 質量と異なる物理量。重力加速度を掛けた力の大きさで表され、質量×gで計算される。
9 カルシウム ほねやはをつよくするものです。 骨や歯を作る大切な金属で、牛乳などに多くふくまれます。 元素記号Ca。アルカリ土類金属。骨・歯の成分で生体内の情報伝達や筋収縮に重要。
10 気体 空気のように見えないけれどあるものです。 形や大きさが決まらず、入れ物いっぱいに広がる物質の状態です。 物質の三態の一つ。分子運動論で理想気体の状態方程式PV=nRTで表される。
11 クモ あみをはって虫をつかまえるむしです。 昆虫とはちがい、足が8本あり、網を作ってえものをとります。 節足動物門鋏角亜門。昆虫と異なり頭胸部と腹部で構成される。多様な生態を持つ。
12 原子 ものをとても小さくしたつぶです。 物質をつくる最小の粒で、原子核と電子でできています。 物質の基本単位。原子核(陽子・中性子)と電子で構成。化学結合や反応の基礎概念。
13 光合成 植物がひかりでえさをつくることです。 植物が光を使い、水と二酸化炭素からでんぷんと酸素を作るはたらきです。 光エネルギーを利用し、葉緑体で炭酸同化を行う。チラコイド膜での光反応、ストロマでのカルビン回路が重要。
14 細胞 生きもののからだをつくるちいさなふくろです。 生物のからだをつくる最小の単位で、核や細胞質があります。 生物の構造的・機能的基本単位。真核細胞では核膜に包まれた核があり、細胞小器官が機能分担する。
15 細胞分裂 (小学校では扱わない) 細胞が二つに分かれて数をふやすはたらきです。 体細胞分裂は遺伝情報を同じくする細胞をつくり、減数分裂は染色体数を半減させて生殖細胞を生む。
16 すっぱいあじのするものです。 水にとけると水素イオンを出し、青いリトマス紙を赤くします。 水素イオン(H?)を放出する物質。酸塩基反応やルイス酸の概念がある。
17 酸化還元 (小学校では扱わない) 物質が酸素をうけとるのが酸化、はなすのが還元です。 電子の授受で定義される反応。酸化は電子を失い、還元は電子を得る。電池や電気分解の原理に関わる。
18 塩(しお) たべものにあじをつけるしろいこなです。 酸とアルカリが反応してできる物質で、塩化ナトリウムが代表です。 酸の陰イオンと塩基の陽イオンからなる化合物。加水分解で水溶液の性質が決まる。
19 磁石 ものをくっつけたり、はなしたりするふしぎな道具です。 鉄などを引きつける力があり、N極とS極でできています。同じ極どうしは反発します。 磁力を発生させる物体。磁場を作り、磁極間に働く力は距離の二乗に反比例。電磁気学で重要。
20 太陽 空でいちばん明るくてあたたかい星です。 地球を照らし、光や熱を出す恒星で、地球の生活に大きな影響を与えます。 恒星であり、中心で水素核融合を行いエネルギーを放出。黒点や太陽風など太陽活動が地球環境に影響する。
21 地層 土や石がかさなってできたしまもようのようなものです。 土や砂、火山灰などが重なりできた層で、地質の歴史を知る手がかりです。 堆積物が時間経過で積み重なった構造。示準化石や整合・不整合関係で地質年代を推定する。
22 中和 (小学校では扱わない) 酸とアルカリがまじわって、性質が弱くなる反応のことです。 酸のH?と塩基のOH?が結合して水を生じる反応。滴定やpH計算の基本となる。
23 電池 ものをうごかすでんきをためるどうぐです。 化学反応で電気を作る装置で、乾電池などがあります。 化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置。電極反応や起電力計算が重要。
24 電流 でんきのながれです。 電気が流れる量で、単位はアンペア(A)。オームの法則とも関わります。 電荷が単位時間に移動する量。I=ΔQ/Δt。直流・交流回路解析で中心的概念。
25 同位体 (小学校では扱わない) 同じ元素で、重さだけちがう原子を同位体といいます。 原子番号は同じだが質量数が異なる原子。同位体は放射性を示すものもあり、年代測定などに利用される。
26 内耳 みみのなかにある、きこえやバランスをとるところです。 音を感じたり、体のバランスを保つための耳の中の部分です。 聴覚と平衡感覚をつかさどる器官。蝸牛管が音の受容、前庭器官が平衡の感知を行う。
27 みずやおとがひろがるときのゆれです。 振動がまわりに伝わる現象で、水の波や音の波があります。 エネルギーや振動が空間を伝わる現象。波長・振幅・速度などの性質を持ち、干渉や回折が起こる。
28 流れる水 かわなどの水が動いているようすのことです。 川の水の流れで、流れる速さや力によって石や土を運びます。 流水の侵食・運搬・堆積作用は地形形成に影響。蛇行、三角州、浸食平野の成因を学ぶ。
29 二酸化炭素 いきするときにはく空気の中のものです。 炭素をふくむ物質がもえると出る気体で、石灰水を白くにごらせます。 化学式CO?。無色無臭の気体。呼吸や燃焼で発生し、地球温暖化の原因物質の一つ。
30 あたたかさやつめたさのもとになるものです。 物質をあたためたり冷やしたりするエネルギーで、単位はジュール(J)です。 物質中の分子運動の総和。熱量はジュールやカロリーで表され、熱力学の法則に従う。
31 発芽 たねがめを出すことです。 種子が水やあたたかさで芽を出すはたらきで、酸素も必要です。 種子の休眠状態が解け、酵素活性や細胞分裂が進み、根や芽を出す過程。環境条件や植物ホルモンに影響される。
32 ものをてらして見えるようにするものです。 まっすぐ進む性質や、反射・屈折をする性質があります。 電磁波の一種。屈折率や波長に応じて振る舞いが変わり、スネルの法則で屈折角を計算する。
33 光合成 植物がひかりをつかってえさをつくることです。 植物が光を使い、水と二酸化炭素からでんぷんと酸素を作るしくみです。 光エネルギーをATPやNADPHに変換し、カルビン回路で有機物を合成する過程。葉緑体のチラコイド膜で光反応が進行する。
34 物質の三態 ものがこおり・みず・すいじょうきにかわることです。 物質は固体・液体・気体の三つの状態をもち、温度で変わります。 物質の三態は分子間力や熱運動によって決まり、状態変化は潜熱を伴う。圧力・温度条件で相図が変化する。
35 分子 (小学校では扱わない) 物質をつくるとても小さいつぶで、いくつかの原子が集まってできています。 共有結合で形成される物質の最小単位。分子式で表され、分子間力による物理的性質の違いが現れる。
36 放射線 (小学校では扱わない) 原子の中から出る特別なエネルギーで、体に当たりすぎると害があります。 放射性物質から放出されるα線、β線、γ線などの電磁波や粒子線。透過力や線量が異なり、医療・工業利用も多い。
37 マグネシウム (小学校では扱わない) 軽い金属で、火をつけるとまぶしく白くもえます。 元素記号Mg。アルカリ土類金属。反応性が高く、燃焼すると強い白色光を放つ。軽量合金の材料に利用。
38 マグマ 火山の中にある、とてもあついどろどろしたものです。 地球の地下にある高温のどろどろした岩石で、火山の噴火のもとです。 地下深部で部分溶融した岩石溶融物。冷却により火成岩を形成し、組成により酸性・中性・塩基性に分類される。
39 のんだりつかったりする大切なものです。 氷、液体、水蒸気に形を変える物質で、化学式はH?Oです。 極性分子で水素結合を形成。比熱・表面張力が高く、生物や地球環境で重要な役割を果たす。
40 有機化合物 (小学校では扱わない) 炭素をふくむ化合物で、砂糖や油などがあります。 炭素骨格を持つ化合物。炭化水素や官能基の種類により分類され、有機反応の機構解析が重要。
41 夜空 よるに見えるたくさんのほしや月のある空です。 星や星座、月が見える空で、季節ごとに見える星座が変わります。 恒星や惑星の位置観測、星座の年周運動、地球の自転・公転による天体観測の基礎となる領域。
42 量子 (小学校では扱わない) (中学校では扱わない) 物理量が最小単位で存在する概念。光は光子という量子で説明され、量子力学の基礎となる。
43 粒子 (小学校では扱わない) 物質をつくる小さなつぶで、原子や分子のことをいいます。 物質を構成する最小単位。原子、分子、イオンなどを総称。物理学では素粒子にも使われる用語。
44 ワカメ 海に生えているみどりのながい植物です。 海そう類で、海で育ち、人の食べものにもなります。光合成をします。 褐藻類コンブ目。胞子による世代交代を行い、海洋生態系における生産者として重要。
45 ワット でんきをつかう強さをあらわす単位です。 電力の単位で、1ワットは1秒に1ジュールの仕事をします。 電力の単位(W)。P=VI の式で表され、消費エネルギーや仕事率の尺度として使われる。
46 ワラビ 山やはらっぱに生えるみどりの草です。 シダ植物で、春に芽を出し、食用にもされます。 シダ植物門。胞子で繁殖し、根茎からゼンマイ状の新芽を伸ばす。アク成分に注意が必要。